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念願の「菊炭クラブ」活動地へ(大阪府豊能町)

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「黒川桜の森」以上?と言われている豊能町の「菊炭クラブ」の活動地を訪れました。
今回の訪問は「ありまふじ里山勉強会」 の授業です。


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お天気はちょっと心配の空模様。山の奥にあるのかと思っていましたが人里に近いようです。


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ここが入口。R423沿いです。これは機材倉庫でしょうか。


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活動地まではスグらしいのですが、急斜面で運動不足の身体にはこたえます(>_<)


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クヌギ林が見えてきました。確かにスゴイです。

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クヌギ林があるということは炭窯もあるということです。コンクリートブロックでなので近代的な炭窯かと思いましたが・・・


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窯の壁に使う土に藁を混ぜ込んでおられます。これが昔のやり方なんだそうです。


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「これけっこう重労働やねん。わし90歳やねんけど」・・・・恐れ入りました


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菊炭クラブの高木さんからお話を聞きます。
  里山とは
  ・薪や炭みを取るために人の手によって作られた樹林で、悪く言えば照葉樹林の破壊によって
   つくられた樹林。とは言え水田耕作の始まった弥生時代から3千年の長い歴史がある。
  ・資源循環型樹林でクヌギの萌芽枝の成長は非常に早く7~9年周期で伐採可能。
  ・樹高10m以下に低林管理していて明るい林になっている。
  ・輪伐による林齢の異なる樹林が混在するのでパッチワーク(モザイク)状景観が見られる。

  ここでは伝統的里山の森づくりを行っている
   大阪府豊能郡豊能町牧境山クヌギ林(通称:牧クヌギ林)面積:1.8ha
   a)輪伐・・・クヌギ林を8~10区分し、毎年1区分を伐採(皆伐)する。
   b)もやかき・・・伐採後、50本程度萌芽する萌芽枝を切り取って5本程度に減らす。
   c)下草刈り・・・クヌギ林(1.8ha)の林床に生い茂るネザサを全域に亘って刈り取る。
   d)保護植物の保護・・・保護植物(ササユリ、ヒヨドリバナなど)を竹抗表示し刈り取らない。
   e)炭焼き・・・クヌギの炭焼きを行い茶の湯炭(菊炭、池田炭)を製炭する(約2トン)

 知ったかぶりの身ですが今更ながら目から鱗なのでした。


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今日は活動日なのでしょうか。いろいろ作業されています。
話しは続きます。
メソポタミヤ文明と森林・・・ギルガメッシュ叙事詩
メソポタミヤの都市国家ウルクの王ギルガメッシュは友人エンキムドゥに命じて森の神フンババを殺し、レバノン杉の森を手に入れた。そして森林破壊が始まった。
森林破壊→洪水と渇水→農地の荒廃→食糧不足→メソポタミヤ文明の滅亡(紀元前2000年頃)
文明の前には森があり、文明のあとには砂漠が残る。森を破壊すると文明が滅びる。

森は地球の救世主
昼間 樹木など植物は、大気中の二酸化炭素を吸収して光合成によって栄養分と酸素を作る。
夜間 樹木など植物は、大気中の酸素を吸収して二酸化炭素を放出する。(呼吸)

若齢木は、二酸化炭素の吸収量が放出量より多い。
老齢木は、二酸化炭素の吸収量と放出量がほぼ同じ。

樹齢40年越えの樹木を伐採して木材として利用し、伐採跡に植樹することが望ましい。
これは二酸化炭素濃度を増加させた人間のなすべきことである。


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これが菊炭。伝統的里山の保全活動によってもたらされるものです。
そして豊かな生物多様性からは・・・台場クヌギの樹液にオオクワガタ、カブトムシ、オオスズメバチ、
チョウ類など多くの昆虫が集まり、ネザサを刈り取ったクヌギ林には、ササユリ、キンラン、
キツネノカミソリ、ヒヨドリバナなど多くの山野草が咲き乱れます。


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高木さんは「先進的里山の森づくり」として伊丹市昆陽池公園のふるさと小径沿いの林や池の中にある日本列島の植生にもたずさわれています。
平成18年から現在までモデル地区において落葉樹の先進的里山作りを実施。
常緑樹の伐採・・・全ての常緑樹(高木、中低木、実生、ひこばえ)を除伐。
        落葉樹比率 平成19年:26.8%、平成29年:97.2%)
落葉樹低木&山野草の植栽・・・コバノミツバツツジ、ウグイスカグラ、ハギ類、ヒオウギなど
小鳥の逃げ込みブッシュの形成
除草・・・外来種など


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活動地を案内してもらいます。
里山を守るとは、人の心のふるさとを守ることだと考えている。特に伝統的里山を守るとは、
  ①伝統文化(里山文化、炭焼き文化、茶の湯文化)を守ること
  ②安らぎの空間(柞の森)を守ること
  ③豊かな生物多様性を守ること
  であるんだと。

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森は心と体の癒しの場
柞(ははそ)の森。柞はクヌギやコナラなどの古語である。
クヌギ林の傍に行くとお母さんの傍によったように心安らぐ。

森は緑のダム
森の土はスポンジ構造で保水機能に優れている。 水源涵養機能
森に覆われた山では、降った雨の60%が補水されて山に留まり、約40%が蒸発・流出する。
森のない山では、降った雨の95%が蒸発・流出する。

生命の森
森には多くの生き物が集い、生命を育んでいる。
森には地上だけでなく土壌中にも多くの生き物が棲んでいる。
自然は多様な生き物の微妙なバランスの上に成り立っている。
森が無くなると多くの生き物が絶滅に追いやられ、生物多様性が失われる。


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今まで何を学んできたのか"叱られる" そんな気持ちになった訪問でした。

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